旅の記録ーアルハンブラの思い出


早朝のグラナダの街並み

10月のスペインの日の出は遅く、7時でもまだ真っ暗で街灯もついています。どうしてもこの日の出からの時間を写真に撮りたくて、妻に時間をもらって撮影してきました。

素晴らしい時間! 朝焼けの裏素地の美しさは、これまで見たこともないものでした。私は夢中になって写真を撮り続けました。久しぶりに感じる、撮っている、という感覚と充足感。出来上がった写真は絵葉書的な凡庸なものかもしれません。でも、「美しい」と思いながらシャッターを切ることの喜びは替え難いものがあります。凡庸でもいい。この時間を味わえれば。妻の寛大さにつくづく感謝です。

レンズを21mmからピンホールに変えて、来た道を戻りながら露出はカンで抑えながら歩いていると、妻に出くわしました。これも機運でしょう。妻が朝に見たがっていた高台の広場からのアルハンブラの姿を見るために、私も撮影を切り上げて丘を登りました。そして丘の上から一望できるアルハンブラの姿と、広がる旧市街。なんとも言えない光景です。

この日は、予約が必要なことも知らなかったのですが、アルハンブラ宮殿の入場チケットを購入し、‘中に入ってみました。宮殿までの、短いながらも激しい坂道を息切れしながら登り、迷いつつもなんとか定刻に宮殿に着きました。どうせ観光地化されているんだろう、と期待半分でしたが、中に入ってびっくり。精巧な石細工が施された壁に囲まれた空間は、とてもスペインとは思えないエキソヂックな趣を放っていました。歴史って素晴らしい!

たっぷり2時間ほどアルハンブラを堪能して、私や妻には珍しくスペインに来て以来よく飲むビールで疲れを癒し、帰宅。朝は洗濯をしましたので、それを取り込んで夕食にはホテルのすぐ並びのRASというスペイン料理屋へ。昨日も行ったのですが、素朴ながらもしっかりと調理された味には、パティシエの妻も大満足。そして帰りには、グラナダ初日に見つけたクラフトビール屋さんでビールを買って帰りましたが、朝6時から動きっぱなしで私は疲労困憊。ちょっと休むつもりが、ぐっすり寝てしまい、起きたらすでに2時半。中途半端な時間に起きましたが、昨日の1日の写真を整理してチェキでアルバム用にプリントし、朝を待っています。

今日はグラナダ最終日。夕方にはセビーリャに移動です。旅はここまで順調! どうか最後まで安全で、実り豊かな旅となりますように。

神に感謝。

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